楽しんで見ることと学習は違う
好きな作品を字幕と一緒に一気に見るのは楽しいのですが、それだけでは実力があまり伸びません。目が字幕を読んでいるので、耳は休んでいるからです。解決策は二つを混ぜないことです。一度は純粋に楽しんで見て、学習は短い区間を別に決めて行います。
海外ドラマはただ見るだけでは楽しさしか残りません。学習に向く作品、5分だけきちんと見る方法、表現の使い方、1週間の習慣の例、段階別の選び方をまとめました。
好きな作品を字幕と一緒に一気に見るのは楽しいのですが、それだけでは実力があまり伸びません。目が字幕を読んでいるので、耳は休んでいるからです。解決策は二つを混ぜないことです。一度は純粋に楽しんで見て、学習は短い区間を別に決めて行います。
医療・法廷・犯罪ものは専門用語が多く、最初は負担になります。日常会話が中心のシットコムや家族ドラマの方が始めやすいでしょう。1話が20〜30分と短い作品は繰り返し見るのにも向きます。すでに内容を知っている作品を見直すのもよい方法です。
1話をすべて学習しようとすると疲れて続きません。気に入った5分の区間を選び、字幕なしで一度、字幕で確認を一度、もう一度字幕なしで見れば十分です。同じ区間を数日かけて繰り返せば、その中の表現がまるごと残ります。区間は会話が多く、背景の音楽が小さい場面を選ぶのがよいでしょう。アクションや音楽の大きい場面はせりふが少なく聞き取りにくいので、学習の効率が落ちます。
聞き取れない部分を書き取ってみると、どこで詰まっているかが正確に見えてきます。ただし時間のかかる方法なので、すべての区間でやる必要はありません。特に聞き取れない一文二文にだけ使っても効果があります。
ドラマで得た表現は、実際に使ってみなければ聞いて分かる段階で止まります。気に入った文を別に書き留めておき、独り言や短い日記に入れてみるだけで、使える表現に変わります。スラングや特定の人物の口癖は実際の会話にそのまま使いにくいことがあるので、区別しておくとよいでしょう。
方法を知っていても、続けられなければ効果はありません。1日20〜30分で足りるように1週間単位で習慣を組んでおけば、「今日は何をしよう」と迷う時間がなくなります。次は、1話から5分の区間を一つ選んで1週間かけて消化する例です。週末は学習を休み、ただ楽しんで見る日にしておくと、疲れずに長く続けられます。
海外ドラマでの学習をやめてしまう人のパターンは似ています。多くは方法が間違っているからというより、一度にたくさんやろうとして疲れたり、先へ進むことに集中して繰り返しを飛ばしたりするからです。実力は新しい回をたくさん見ることではなく、同じ区間を何度も消化することで伸びる、と覚えておけば、ほとんどの失敗は避けられます。
同じ作品でも、段階によって使い方を変える必要があります。自分のいまの段階を冷静に見て、7〜8割ほど理解できる作品を選ぶのがいちばん効率的です。やさしすぎれば学ぶことが少なく、難しすぎれば聞き取れず、繰り返すこと自体が苦痛になります。段階が上がったら、ジャンルを変えながらさまざまな話し方と語彙に触れるのがよいでしょう。